プロダクト開発者に求められる、これからの「倫理」の話をしよう。

キャリアを通して「ユーザ(顧客;受け手)ありきのモノづくり」を目指してきた者として、「自分がつくっているプロダクトの本質的な意義」にまつわる漠然とした不安—「ユーザのため」と言いながらも、結局は収益やサービス滞在時間を最大化するための、利己的なプロダクト開発になってはいないだろうか?という疑念—がどうしてもぬぐい切れない。

「そもそも自分は、なぜ、誰のためにソフトウェアプロダクトをつくっているのだろう?」

一時はプロダクトマネージャーへの転身も経て、そんなふうに開発者としての倫理観を問い続けてきた。ここでは現在に至るまでの思考の過程を振り返り、さまざまな理論と実践についてテクノロジー、ビジネス、デザイン、哲学などの視点で分野横断的に検討する。

mood-board ▲ プロダクトチーム内の他のメンバーの役割について理解を深めることは、開発者倫理を語る上で重要なステップであると考える。たとえば僕は以前、UI/UXデザインのオンラインコースを通して、同僚のデザイナーたちの仕事に歩み寄ってみた。

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  書いた人: たくち

Takuya Kitazawaたくち)です。長野県出身、カナダ・バンクーバー在住のソフトウェアエンジニア。これまでB2B/B2Cの各領域で、Web技術・データサイエンス・機械学習のプロダクト化および顧客への導入支援・コンサルティング、そして関連分野の啓蒙活動に携わってきました。現在は主に北米(カナダ)、アジア(日本)、アフリカ(マラウイ)の個人および企業を対象にフリーランスとして活動中。詳しい経歴はレジュメ を参照ください。いろいろなまちを走って、時に自然と戯れながら、その時間その場所の「日常」を生きています。ご意見・ご感想およびお仕事のご相談は [email protected] まで。