デジタル・マラウイ:人道的かつ倫理的、そして持続的なテクノロジーのあり方

「なにかがおかしい」という違和感と、失望。それが、およそ10年間エンジニア兼プロダクトマネージャーとして、スタートアップ、Big Tech、フリーランスと環境を変えながら働いた末に残った感覚である。携わってきたプロダクトやサービスはどれも、資本主義社会の中で「持つ者」が「もっと持つ者」になるためのメカニズムの一部であった。そこに関わる個々人の野望、熱量、才能、努力、あるいは「信仰」は素晴らしいものであるし、僕もテクノロジーの持つ力をいまだに信じ続けてはいるものの、組織が掲げる高尚なビジョンの先にあるのは「結局お金」である。そんな「当たり前」に抗い、“より良い”技術応用およびキャリアの可能性を求めて、僕は国際ボランティアとして世界最貧国の1つに数えられるアフリカ南東の小国・マラウイへと飛んだ。

computer-programming-trainees ▲ 僕が3か月間Pythonプログラミングを教えた現地の若者たち。

マラウイでの活動がカナダの非営利団体・World University Service of Canadaのブログで取り上げられました:Spotlight on Takuya: An Uplifting Volunteer Experience

僕のコメントがカナダ・ブリティッシュコロンビア州の国際協力団体ネットワークのニュースレターで紹介されました。

このテーマについて書いた記事

  1. 日本人ソフトウェアエンジニア、カナダ代表としてアフリカ・マラウイへ往く
  2. 世界最貧国のひとつ・マラウイにおける「デジタル化」の実態は如何に
  3. アフリカの小国にて、データ保護の実態に見る途上国開発・国際協力をめぐるジレンマ。
  4. 貧困、粗削りなインフラ、身近にある死─アフリカ・マラウイから考える、娯楽や幸福のかたち。
  5. アフリカ・マラウイにおけるコンピュータ・プログラミング教育。その先に「未来」はあるか?
  6. 人道的で倫理的な、持続的超えて永遠な『世界』─最貧国のひとつから望む“異世界”
  7. 世界で10番目に貧しい暮らしは、僕らが想像するほど悪くない
  8. データ時代における「言語」のちから
  9. 北ヨーロッパから望む、システムの一部としての「こっち」と「あっち」
  10. インターネット普及率30%未満、世界最貧国のひとつで"DX"を語る。
  11. “祭り”の終わりで─アフリカ・マラウイより、世界を倫理的にハックすることに関する一考察

  書いた人: たくち

Takuya Kitazawaたくち)です。長野県出身、カナダ・バンクーバー在住のソフトウェアエンジニア。これまでB2B/B2Cの各領域で、Web技術・データサイエンス・機械学習のプロダクト化および顧客への導入支援・コンサルティング、そして関連分野の啓蒙活動に携わってきました。現在は主に北米(カナダ)、アジア(日本)、アフリカ(マラウイ)の個人および企業を対象にフリーランスとして活動中。詳しい経歴はレジュメ を参照ください。いろいろなまちを走って、時に自然と戯れながら、その時間その場所の「日常」を生きています。ご意見・ご感想およびお仕事のご相談は [email protected] まで。