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2020-05-22

遺言状を書いた(そしてアップデートした)

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どれだけ医療が発達しようと、死というものは誰でもある日突然訪れうるものです。特に、海外出張の機会が増え、週末は山に街にあちこちを歩き回っている私の昨今の生き方を省みると、“その日”はひと一倍近いのだと思います。「いつ死んでも良いように」という心づもりで意識的に生きてはいるものの、死後残される人やモノのことを考えると、漠然とした不安が募ります。そんな折、木村晋介・著『遺言状を書いてみる』(ちくま新書)を読み、早期に遺言状を作成することに意義を見出したので、ここに遺言を記します。皆さまにおかれましても、本遺言執行前に当該書籍を一読されることをおすすめします。

こんな序文から始まる、人生初の遺言状をつくった。

・・・という記事を下書きのまま1年以上放置していた。

貯金を取り崩しながら生きている感覚』でも書いたとおり、僕らの“当たり前”や価値観というものはここ数ヶ月ですっかり変わってしまったし、もはやそれが元通りになることはない。というわけで、いい機会なので遺言状をアップデートしつつ、下書きだった記事を加筆・修正の上で公開しておこうと思う。

さて、誰だって明日死ぬかもしれないわけで、そのことを思うと死の前後に関連して気がかりなことがいくつかある。

  • 延命治療の可否に対する意思表示
    • しなくてよろしい
  • 葬儀および埋葬方法の希望
    • 簡素でよいし、長野の山奥にある先祖代々〜なお墓に入って毎年お参りをしてほしい気持ちなど微塵もない
  • 遺産相続に関する特別な希望
    • 諸般の事情により、デフォルト配分(法定相続分;配偶者→子→両親→兄弟姉妹の優先順位)を変更したい

そんなことを2019年のお正月の帰省時に考えていたら、たまたま『遺言状を書いてみる』をKindleのセールで見つけたので読んでみた次第。

いちばん驚いたのは、遺言状とは案外カジュアルに書いて良いものなのだということ。ポエムとか、自分史とか、家族へのメッセージとか、なんだって書けばいい。

ただし、それを法的に有効なものにするためには最低限以下のような点に留意する必要がある。

  • 自筆であること(ワープロ不可)
  • 日付を明記すること
  • 戸籍名での署名・押印

まぁ、簡単でしょう?

もちろん内容をより強力かつ盤石なものにするための手段はあり(遺言執行人の指定、公正証書遺言など)、最終的に希望が通るかは状況によって様々なので注意すること。たとえば、法定相続分の変更は、その事実を知った対象者が意義を申し立てることもできる。

また、「生の遺言」とも呼ばれる葬送方法の指定や尊厳死に関する宣言は日本尊厳死協会葬送の自由をすすめる会などを通じて準備をしておく必要があったりする。

そして、本書では言及されていない重要な話題として、インターネット上のアカウント情報などの「デジタル遺産」をどう扱うかという現代ならではの問題もある。

これについては 1Password Emergency Kit を同封するなど、何らかの工夫が必要だろう。

なんにせよ、いま手元には自分の遺言状があるわけで、これはとても清々しい。ここに記されたるは、我が人生、過去と現在の総決算。もはや自分は未来だけを見ればよいわけで。

お手紙感覚の気軽な人生の振り返り、みなさんもいかがでしょうか。変えようのない過去を「もしあの時こうしていれば」と何度も振り返るよりも、ウイルスひとつで根底から覆されてしまう「今年の抱負」を列挙するよりも、よっぽど有意義だと僕は思うのです。

  書いた人: たくち

たくちです。トレジャーデータでデータサイエンス・機械学習のプロダクト化および顧客への導入支援・コンサルティング、そして関連分野のエバンジェリズムを担っています。趣味は旅行、マラソン、登山。コーヒーとお酒とハンバーガーが好き。長野県出身、埼玉県在住。ブログへのご意見・ご感想、お仕事のご依頼など、@takuti または [email protected] までいつでもお気軽にご連絡ください。

※当サイト上での発言は個人の見解です

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